エクササイズは朝が良い?

エクササイズは朝が良い?

過去20年間にわたりフィットネス専門家として過ごす中、健康や運動、正しい食生活など多岐にわたり色々な相談を受けてきました。なかでも最もよく聞かれることに「朝の運動は見合うだけの効果がありますか?」という質問があります。 典型的な私の反応は「場合による」というものです。(答えになっていないと思うかもしれませんが、少しお付き合いください)というのは、白黒ハッキリした正解はないということなのです。朝のエクササイズはメリットもあればデメリットもあるのです。ですから、リサーチのうえ自分の生活状況に当てはめてみることで、最適な選択が浮かんでくると思いませんか?カギとなるポイントをいくつか見てみましょう!

1. 睡眠

アパラチア州立大学の研究で、午前7時に運動する人は、ヒト成長ホルモン(HGH)の分泌量が多くなり、夜は早く眠りにつく傾向があることが分かっています。 ですが同じ研究で、夜の運動も体温を上昇させ、温かい風呂につかるかのごとく睡眠促進効果がありえることが分かっています。

2. ホルモンについて

朝はテストステロン値が1/3ほど高くなり、エネルギーが活性化し筋肉が発達しやすくなります。素晴らしいことではあるのですが、反面、朝はコルチゾール値も75%高くなり夜に向けて標準化していきます。コルチゾールはカタボリックであり筋組織を分解するので、朝の運動が早い時間になればなるほど、筋肉を鍛えるにはよりキツイ運動が必要になってしまいます。

3. 最も大事なカロリー燃焼

これは最も議論されている点になります。早い時間に始めるほど、終日のカロリー消費量が多くなります。結局、運動によってカロリーブースト状態となり、一日の最初に運動することでより体が活性化するからです。ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ニュートリションの調査によれば、一日の最初に有酸素運動をすると脂肪燃焼量が最大20%増えます。しかし「アプライド・フィシオロジー、ニュートリション、メタボリズム誌」の調査で、夜間には無酸素容量が7%高いとの結果があります。つまり、よりキツイ運動(または長い時間)によりカロリー消費量が増加し、その消費量は平均的な朝の運動よりも多くなるということを意味します。 もちろん、他にも提示できる調査結果があります。ですが明確な勝者がないことは断言できます!代わりに、考慮すべき点をさらにいくつか提示したいと思います。

なぜ朝の運動が良いと思われているか?

朝のトレーニングが良いとされる理由をいくつか提示します。
朝は邪魔が入りにくいので、早朝のエクササイズは習慣化しやすくなります。 予定外の仕事や、やらなければいけないことや予定のせいで、エクササイズの時間を短くしたり、エクササイズをしないということが起こりにくいのです。 運動により気持ちがスッキリし、より生産的な一日を過ごす状態にできます。 朝早く運動すると一日を健康的に過ごせる状態になりやすく、食事や日中の活動でより適切な選択がとりやすくなります。

なぜ朝の運動は良くないか?

朝のトレーニングがベストとは限らない理由をいくつか提示します。
睡眠は、体重を減らすことや体力の強化と同じだけ大事なことです。睡眠時間を減らして運動するというのは、体に良いとは限りません。 事実なのか感覚的なものかは別にして、夜に運動する方が簡単だと感じる人も多くいます。加えて、午後3時から6時に身体能力はピークを向かえ、ケガをする確率も最も低くなるのです。 午前中のスケジュールのために、運動時間が短くなることもあります。早く起きれなかったり眠気がさめなかったりして短い時間しか運動できないと、長い目でみれば、1週間のうちに運動する回数が少ないことよりも弊害が大きいかもしれません。 仕事の後にジムに通わないとレストランのハッピーアワーや外食に使える時間が増えてしまいます。(もちろん、これはそんなに悪いことではないのですが、週に数日、夜に運動していると、夜の予定が入れにくくなり、仕事が終わってから職場の同僚と外食に出かけてカロリーを過剰に摂取してしまうのを避けやすくなります!)

運動に最適な時間帯 結論:

目覚まし時計をセットして早朝に運動に出かけるのも、寝る前に運動するのも、科学的にはどちらも正しいと言えます。もっと大事ないことは自分にとって長続きする選択肢を見つけることなのです。全然何もしないということこそが、まずいのです!

  

http://blog.anytimefitness.com/better-exercise-morning/
米国記事掲載日時:20170711