知っておきたい「部分痩せ」の本当の話

知っておきたい「部分痩せ」の本当の話

ずばり本題に入りましょう。極論を言うと「部分痩せ」はつくり話です。雑誌の派手な見開きは、腰回り、お尻、お腹といった各部位を、「スポット・リデュース」するための「一時しのぎの方法」を広め続けるでしょうが、残念ながらこれは上手くいかないでしょう。たとえいくら側屈をしても、いくら腹筋をしても、何度も繰り返した運動に直接比例して、お尻やお腹が引っ込むことはないのです。通常、引き締めたい…、筋肉を付けて強くしたい…、もしくは、このお肉を消してしまいたいと思うようなカラダの場所には、余分な体脂肪を溜めてしまう傾向があるのです。なので、そのような部位の見栄えを良くしたいならば、カラダ全体の脂肪を減らさなければならないのです…つまり体脂肪を減らすことこそが、唯一の方法なのです。つまるところ、摂取するカロリーよりも、多くのカロリーを燃焼させる必要があるのです。しかしながら…体脂肪を減らす場所を、こちらが決めることはできない、ということなのです。

体脂肪を減らす最善の方法は、しっかりした栄養摂取(食べる量を制限することではありません)、強化トレーニング、代謝調整、睡眠をバランスよく組み合わせることです。そして脂肪の燃焼に効果のあるシステムが、私たちの願いを聴いて、望んでいる部位に直接効果を発してくれたらと願っていても…なかなか、こちらの思うようにはならないのです!脂肪のホルモンはエネルギーを生み出すために、脂肪細胞から分泌されますが、これは局所的なプロセスではなく、むしろ全域的なプロセスなのです。体脂肪を減少させるのは時間が掛かり、一晩でできないのは確実です。しかし進捗度を早め、望ましい結果を出すことができることが僅かながらあるのです。だから、希望を捨てないでください!全身の体脂肪減少を目的とした、次のような戦略を試してみてください。

体脂肪減少戦略 #1:HIIT 有酸素運動

有酸素運動は、脂肪を燃焼させるための素晴らしい方法です。しかし本気で体脂肪を減少させようとしているならば、自分ができるHIITトレーニングを一緒にやってみたら良いでしょう。HIIT (ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)は、短く集中的な運動期間と回復期間を交互に行っていくことが要求されます。車に乗っている時の交通渋滞時間とそっくりで、HIIT トレーニングは、一定の状態で行われる有酸素運動(車で言えば、クルーズコントロール)より、多くの酸素(ガソリン)が必要となります。HIIT トレーニングは、短期間で数トンのカロリーを燃焼させることができ、トレーニング終了後のカロリー燃焼に役立つEPOC(運動直後のカロリー消費効率が高い状態)が及ぼす効果を高めることができます。体脂肪減少の戦略において、これはまさに探し求めていたものであり、よりカロリーが燃焼するのです!

体脂肪減少戦略 #2:より重いウエイトリフティング

ウエイトリフティングによって、ボトムライン、つまりヒップの線を強化することができます(比喩的にも、そのままの意味でも)。なぜなら筋肉は、脂肪より代謝で活性化するからであり、筋肉量の増加が判るのは、運動中、またはその前後に、より多くのカロリーを消費しているからなのです。しかし重いウエイトリフティングは、筋肉量を増やすためにすべきだと、知っておくことは重要です。ウエイトリフティングを何度も何度も繰り返すことは、筋肉の状態を変化させません。カロリーは燃焼させますが、この取り組みは単純にもっと重いウエイトリフティングをするほどには、それほど有効ではありません。

体脂肪減少戦略 #3:全身を使ったフレックストレーニング

複数の筋肉を鍛える強化トレーニングを実施することで、一石二鳥を狙うこともできるのです。全身運動は心拍数を上げることと、カラダを鍛えることの両方共にもってこいです。なぜなら全身運動は、複数の筋肉が一緒に動くことを必要とするからです。この取り組みによって、さらに良い効果が得られるでしょう。言うまでもなく、全身運動はまた、機能的でもあります。機能運動は、日常の活動能力を高めるのに役立ちます。これは、予期せぬおまけとなります。 体脂肪(減少)に関する最後の言葉 最終的に、もしお腹の脂肪が最後の砦となり、動きづらいならば、栄養管理を詳しく検討することが必要となるかもしれません。お腹の脂肪は頑固であり、典型的に食事を平らげることと密接に対応しているのです。睡眠が減量に果たす役割を、考慮することも忘れないでください。睡眠は体の回復を助け、行っている運動を統合化するのに役立っているのです。睡眠不足は、高濃度のコルチゾール分泌につながり、食欲を増進してしまいます。これを減退した自制心と結びつけてください(そしてアナルズ・オブ・インターナル・メディシンの2012年度版によると、脂肪細胞のがインシュリンへの対処能力が30%減少します)。そうすれば、問題を抱える恐れがあるのです! スポット・リダクションは、より元気な体の中心、自由に動かせる腕への論理的な答えとなるように思えますが、健康への豊かなアプローチは、さらに良い選択肢です。ハイ・インテンシティの有酸素運動、より重いウエイト、全身運動のために、視野の狭いピンポイント的な運動は捨て去ってください。栄養管理、睡眠、ストレスに注目してください。こんなに早く結果が得られることに、多分驚かれるかもしれません。

 

http://blog.anytimefitness.com/myth-busting-time-stop-dreaming-spot-reducing/
米国記事掲載日時:20170117