紫外線から目を守る
スポーツサングラス

文・井上英樹(monkeyworks)写真・相馬ミナ
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2021.07.09

スポーツをする時、サングラスをかける人が増えています。ゴルフ、自転車、陸上競技選手たちから広がり、一般のスポーツ愛好家の間でも見られるようになりました。スポーツサングラス(スポサンと呼ぶ人も)は、一般のサングラスと比べてフレームやレンズに強度があり、顔にしっかりとフィットし、ずれにくい。そして、何より大切な役割は紫外線を防ぎ、運動する人たちの目の健康を守ること。東京・上野にある『サングラス プロショップ オードビー』代表の佐藤良多さんに、スポーツサングラスについてうかがいました。

紫外線から目を守るサングラス

Wiley-X(ワイリーエックス)/ Saint(セイント)

スポーツサングラスは自転車、登山、ゴルフ、マラソン、ウォータースポーツ、釣り、サバイバルゲームなどを行う人の間で広がっていて、強く軽い素材でできています。フレームは、意図的に曲げたり踏み付けたりしない限りは折れることはまずないでしょう。しかし、長年使い続けていますと紫外線劣化で硬くなってしまい、折れやすくなります。メーカーで想定している耐久年数は5年程度です。

ヨーロッパ系の人は、アジア系に比べて瞳の色が多様です。色素の薄い瞳は、眩しさに弱いので、夏場には多くの人がサングラスを使用します。一方、アジア系に多い黒い瞳は光を通しにくく、眩しい光に強い傾向があります。とはいえ、日差しの強い時はサングラスをかけた方がよく見えますし、何より紫外線対策をすることは大切です。ご年配の方は、紫外線をカットすれば白内障の進行を防げる可能性が期待できます。サングラスに抵抗のある方もいるかと思いますが、ぜひ使って欲しいですね。

専門店でしっかりとフィッティングを

OAKLEY(オークリー)/ Half Jacket2.0(ハーフジャケット2.0)

スポーツサングラスのデザインはスポーティな形のものが多く、その派手な形から敬遠する方もいるかもしれません。フレームの下がないものや、そもそもフレームがないものも多いですね。理由は視界を広くしたり、風の抜けをよくしたりするためですが、目をしっかりと守りたい人はフレームがあるタイプを選ぶといいでしょう。

普通の眼鏡はテンプル(つる)の先が曲がっており、そこを耳にかけます。一方、スポーツサングラスはテンプルで頭をつかむ感じですね。もともとは顔の細いヨーロッパ系の人向けのデザインですので、うまくホールドできずにずれる場合があります。しかし、ノーズパッドなどでフィット感を調整することができますし、イヤーホルダーなどでサングラスをガッチリとキープする方法もあります。購入後、フィット感を求めてご自身で熱成形をする方がいるのですが、大変緻密な調整が必要ですので、専門ショップでのフィッティングをおすすめします。

スポーツサングラスはレンズ選びが命

スポーツサングラスは「レンズ選びが命」と言ってもいいでしょう。たとえばテニス用にサングラスを作るとします。その際、屋外用と屋内用ではレンズの選択が変わってきます。屋外コートで使用する場合、サーブで顔を上げると太陽が眩しいので、多くの方は濃い色のレンズを選びます。しかし、そのサングラスで屋内テニスをすると暗く感じてしまう。

もし、屋外でのプレーが多ければ屋外での問題点を解決する色の濃いレンズをおすすめしますし、屋内ならピンクなどの薄い色のレンズをおすすめします。「調光レンズ」という紫外線で色が変わるタイプのレンズもあり、屋内では明るく、外に出ると暗くなるので屋内と屋外の両方でテニスをする人にいいでしょう。

rh+(アールエイチプラス)/ Stylus(スティルス)

ランニング用サングラスは、走る時間帯が決まっていれば、その時間帯の日差しに合わせたレンズを選ぶといいと思います。トレイルランニングの場合は、濃いレンズで山に入ると視界が暗くなりすぎるかもしれません。視界が暗ければ、スピードを出すのが怖くなりますし、怪我にも繋がりかねません。平地だけではなく、山の中のことも考えたレンズ選びをしてください。

しかし、サングラスにはファッション性もあります。プロショップとしてレンズの色はアドバイスいたしますが、最終的な決断をするのはお客様です。「多少見えにくいけれど、この色のレンズでサングラスを作りたい」という場合は、もちろんご意見を尊重します。ただ、あまりにも薄い色のレンズの場合は、外に出てもらってご案内します。実際にご自身で見てみるのが一番ですからね。

度付きや度無しに関わらず、眼鏡と異なる形状の反り(カーブ)レンズが付いたサングラスは、人によっては装用後に風景の違和感(歪み)を覚えることがあります。この違和感は、不快感や疲労感などのマイナスの症状となり得ます。当店では、そういった歪みに慣れやすくするためにフレームの調整や度数の調整の対応をしています。ぜひ、レンズ選びの際には理想の見え方や悩みも伝えてください。

サングラスはかけていれば似合ってくる

スポーツサングラスの特徴的な形を見て、「私には似合わない」と躊躇するお客様もいますが、不思議なものでサングラスはかけているとその人の雰囲気に馴染んできます。それでも抵抗のある方は、普通の眼鏡のような優しいタイプもあるのでご安心ください。

「かっこよすぎて、プロみたいに見えてしまう」と、人目を気にする方も結構多いんです。「そんなサングラスをかけているのに、なんで遅いんだ」と思われるのがイヤだと(笑)。ですが、サングラスの形は自分がいいと思えばそれでいいんです。ご自身が納得する形を選ぶのが一番です。

私は本当に皆さんには目を大切にしていただきたいと思っています。目というのは内臓の1つなんですよね。しかも、隠れていないむき出しの内臓です。それを無防備に紫外線という有害なものに晒すというのは……。やはり、よくないことですよね。目は一生使うものです。ほかに代わりがない大切なものですから、ぜひサングラスで目を守ってあげてください。

取材協力:オードビー
東京都台東区上野5-13-11

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