FitnessVol.22

フリーウエイトデビュー
スミスマシンで
胸やお尻を鍛えよう!

フィットネスジムで圧倒的な存在感を見せるのがフリーウエイトエリアにある「スミスマシン」です。軌道が固定されているスミスマシンは、ある程度トレーニング経験がある方におすすめなんです。スミスマシンはバー(シャフト)がレールに取り付けられていて、このレールに沿ってバーを上下に動かして使用します。安全装置もありますので、セットしていればつぶれる心配もありません。「フリーウエイトの入口」のマシンとして大人気です。今回はスミスマシンで安全かつ、効果的にトレーニングする方法をエニタイムフィットネス 福島黒岩店の山田遥貴さんに伺いました。

文・ヘルシアマガジン編集部
写真・篠木隆浩

スミスマシンに挑戦して
レベルアップ!

スミスマシンは、鍛えたい筋肉を安全に鍛えることができる人気のマシンです。モデルさんなどにも人気だからでしょうか、女性の方からのお問い合わせも多いですね。特におすすめしたいのが、マシンを一通り使えるようになり「ステップアップしたい」と考えている方々です。フリーウエイトトレーニングを始めたい方は、まずスミスマシンで高重量でトレーニングする感覚をつかんでから、フリーウエイトに移行するのはいかがでしょう。「ハードルが高い」などと思わず、ぜひチャレンジしてほしいですね。

スミスマシンはバーの軌道が決まっているので、高重量でもフラフラせず安心です。逆に、フリーウエイトのダンベルやバーベルの良さはこの「フラフラ」にあります。動作を安定させるために、多くの筋肉が必要とされます。制御をしようとすることで神経や筋肉に刺激が与えられるのです。

ウエイトは落下しないよう、必ず両手で扱ってください。

トレーニングのセット数を重ねていくと、力が入らなくなり「つぶれてしまう」ことがありますが、そんな時1人だったら怖いですよね。でもご安心ください。スミスマシンには「セーフティバー」が付いています。使用する際は、このセーフティバーを必ずセットしてください。そうすれば、セッティングした位置より下にはバーが下りてきませんので、安心してトレーニングに集中することができます。

バーに付いているセーフティバーを必ず使用してください。セットすれば、バーはこれより下に下がりません。

今回は、スミスマシンで行う3つの種目「ヒップスラスト」、「ベンチプレス」、「スクワット」をご紹介します。全ての種目において、負荷を追い求め過ぎるよりも、正しいフォームなのかを確認しながらトレーニングを行ってくださいね。どの種目も8~10回を1セットとし、休憩を挟みながら3セット行える重量で行いましょう。3セット目がきつく追い込めるくらいが理想的です。最初のうちは負荷を減らし、多めの回数(15~30回程度)を行うのも良いと思います。スミスマシンのバーの重さは、マシンのメーカーによって異なりますので、そこも考慮して負荷を決めてみてください。

ヒップスラストで
お尻を鍛える!

鍛えられる場所大臀筋(お尻)

太ももの付け根に置いたバーを持ち上げる種目です。低い位置で行いますので、セーフティバーを使用せずにトレーニングできます。

1バーにかかっているフックを一旦ベンチより少し高い位置にセットし準備します。

2スミスマシンに対して、ベンチを横向きにセットし、肩甲骨の下部がベンチの角に当たるように背中をつけて座ります。足は腰幅程度に広げ、つま先と膝が同じ方向を向くようにしてください。

3バーを太ももの付け根まで下ろします。

4息を吐きながら、踵(かかと)で床を押すイメージでお尻をゆっくり上げていきます。お尻を締め、骨盤を動かすイメージです。

5息を吸いながら、お尻をゆっくり元に戻します。この動作を繰り返します。

ヒップスラストは英語で「Hip Thrust」と書き、お尻(Hip)をぐっと押す(Thrust)という意味です。ぐっとバーを持ち上げて、引き締まったヒップを手に入れましょう!つま先で床を押すと大腿四頭筋(太もも)に効いてしまうので気をつけてください。

ベンチプレスで
力強い大胸筋を!

鍛えられる場所大胸筋(胸)を中心とした上半身

ベンチにあおむけになり、バーを上下に動かすことで大胸筋を鍛える種目です。はじめはウエイトを付けずにバーを調整を行いましょう。左右に10キロ程度、重く感じる場合は軽いウエイトをセットしてスタートしましょう。

1胸のトップか、ややその下にバーがくるようにベンチにあおむけになります。

2肩幅よりも少し広いくらいの位置で、バーを握ります。

3肩甲骨を寄せ、胸を張ります。

4バーにかかっているフックを外します。この位置がスタートポジションです。バーの軌道の下に肘が来るように意識しながらゆっくりと下げていきます。

5胸でバウンドさせないよう、バーを上げます。この時、腕を伸ばしきらないようにしましょう。

6この動作を繰り返します。

ベンチの角度や手幅を変えると、大胸筋への効き方が変わってきます。スミスマシンを使用したベンチプレスは、大胸筋を満遍なく鍛えることができるので、いろいろ試してみてください。

スクワットで
大腿四頭筋を追い込もう!

鍛えられる場所大腿四頭筋(太もも)を中心とした
下半身

スクワットは、たくましい下半身を求めるのに最高の種目です。また、大きな筋肉(大腿四頭筋)を鍛えることで代謝が高まりダイエット効果も期待できます。※ベンチは使用しません。

1バーを鎖骨くらいの高さにセットします。足は肩幅より少し広く開き、つま先はやや外に向けます。この時、バーの真下に踵が来るようにします。

2バーにかかっているフックを外し、首の付け根の下辺りで担ぎます。胸を張り、肩甲骨を寄せましょう。ここがスタート位置です。

3お尻を引きながらしゃがみましょう。この時、つま先より前に膝が出すぎないように注意してください。

4膝が90度になるまでしゃがんでいきます。前を見ることで上半身の姿勢をキープできます。足裏でしっかりと床を踏み、バーをスタート位置まで戻します。

5この動作を繰り返します。

くれぐれも、安全に気をつけて
楽しくトレーニングを!

スミスマシン、いかがだったでしょうか。効率的にトレーニングができますし、やっている姿も格好いいんですよね。実際にやってみると、対象の部位に刺激が入っているのが分かりやすいと思います。もし、「どこに効いているのだろう?」と感じる人は、姿勢や負荷が合っていないのかもしれませんので、ぜひエニタイムフィットネスのスタッフに聞いてみてくださいね。

むやみにウエイトを重くしないで、正しいフォームで無理なくトレーニングできるウエイトを付けてください。また、大きな音を出さない、長時間独占しないなどのルールを守って、楽しく安全にスミスマシンを使ってみてください。ぜひ、皆さんもスミスマシンを使って筋肉を鍛えましょう!

Profile
エニタイムフィットネス 福島黒岩店
スタッフ
山田遥貴さん

専門学校時代、授業の一環でのトレーニングがきっかけとなり筋トレにのめり込み、現在もトレーニングを継続中!体を動かして得た経験とトレーナーとして学んだ知識を会員さまに提供している。2024年の目標はベンチプレス140㎏を上げること!

撮影協力:
エニタイムフィットネス福島黒岩店